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動作パラメータ計算方法

速度倍率

コントロールLSI内部で各軸ごとに速度倍率という値を持ち、それを元に出力パルスが作成されます。
速度倍率の設定値により、出力できる速度範囲及び速度設定間隔が決まります。

速度設定範囲最小値 = 速度倍率
速度設定範囲最大値 = 速度倍率 × 8191

高倍率になるほど設定できる速度間隔が粗くなりますので、できるだけ小さな倍率を設定してください。

  • 動作パラメータの移動速度(dwSpeed)が8191の倍数(8191, 16382...)の場合

    速度倍率 = dwSpeed / 8191

  • 動作パラメータの移動速度(dwSpeed)が8191の倍数でない(8191で割り切れない)場合

    速度倍率 = dwSpeed / 8191 + 1

Note

動作パラメータに設定された値は速度倍率の値を元に再計算されて設定されます。
その際、近似値に設定されることがあります。
(速度設定値は速度倍率の倍数のみとなります)

速度倍率と速度設定範囲の例

速度倍率 速度設定範囲 速度設定間隔
1 1~8,191
(1, 2, 3 ..... 8190, 8191)
1
2 2~16,382
(2, 4, 6 ..... 16380, 16382)
2
5 5~40,955
(5, 10, 15 ..... 40950, 40955)
5
10 10~81,910
(10, 20, 30 ..... 81900, 81910)
10
20 20~163,820
(20, 40, 60 ..... 163800, 163820)
20
50 50~409,550
(50, 100, 150 ..... 409500, 409550)
50
100 100~819,100
(100, 200, 300 ..... 819000, 819100)
100
200 200~1,638,200
(200, 400, 600 ..... 1638000, 1638200)
200
300 300~2,457,300
(300, 600, 900 ..... 2457000, 2457300)
300

速度設定範囲最小値 = 速度倍率
速度設定範囲最大値 = 速度倍率 × 8,191

Note

「ユニットのシリアルNo.が299999以下」または「ドライバがVer.3.01以下」の場合、最高速度は409,550[PPS]です。
したがって、速度倍率は50以下を使用してください。

起動時速度(dwLowSpeed)

  1. 動作パラメータに設定された起動時速度からコントロールLSIの設定値を計算します。

    起動時速度設定レジスタ = dwLowSpeed / 速度倍率

  2. コントロールLSIに設定された値から再計算された値が実際の起動時速度になります。

    起動時速度 = 起動時速度設定レジスタ × 速度倍率

計算例

設定項目
速度倍率 3
起動時速度 100

コントロールLSIの設定値
100 / 3 = 33.333 ≒ 33

実際の起動時速度
33 × 3 = 99[PPS]

移動速度(dwSpeed)

  1. 動作パラメータに設定された移動速度からコントロールLSIの設定値を計算します。

    移動速度設定レジスタ = dwSpeed / 速度倍率

  2. コントロールLSIに設定された値から再計算された値が実際の移動速度になります。

    移動速度 = 移動速度設定レジスタ × 速度倍率

計算例

設定項目
速度倍率 3
移動速度 20000

コントロールLSIの設定値
20000 / 3 = 6666.666 ≒ 6666

実際の移動速度
6666 × 3 = 19998[PPS]

加減速時間(wAccTime)

直線加減速
(accModeがPMC_ACC_NORMAL)

  1. 動作パラメータに設定された加減速時間からコントロールLSIの設定値を計算します。

    加減速時間設定レジスタ(※) = 加減速時間 / 1,000 × 4,915,200 / ( 移動速度設定レジスタ - 起動時速度設定レジスタ )

    ※「ユニットのシリアルNo.が300000以上」かつ「ドライバがVer.3.10.0以上」の場合

    加減速時間設定レジスタの設定範囲は2~65,535です。
    2未満になる場合は2に、65,535を超える場合は65,535に丸められます。

    ※「ユニットのシリアルNo.が299999以下」または「ドライバがVer.3.01以下」の場合

    加減速時間設定レジスタの設定範囲は2~1,023です。
    2未満になる場合は2に、1,023を超える場合は1,023に丸められます。

  2. コントロールLSIに設定された値から再計算された値が実際の加減速時間になります。

    加減速時間 = ( 移動速度設定レジスタ - 起動時速度設定レジスタ ) × 加減速時間設定レジスタ / 4,915,200 × 1,000

計算例

設定項目
起動時速度レジスタ 33
移動速度レジスタ 6,666
加減速時間[msec] 500

コントロールLSIの設定値
500 / 1,000 × 4,915,200 / ( 6,666 - 33 ) = 370.511 ≒ 370

実際の加減速時間
( 6,666 - 33 ) × 370 / 4,915,200 × 1,000 ≒ 499[msec]

S字加減速
(accModeがPMC_ACC_SIN)

  1. 動作パラメータに設定された加減速時間からコントロールLSIの設定値を計算します。

    加減速時間設定レジスタ(※) = 加減速時間 / 1,000 × 4,915,200 / ( ( 移動速度設定レジスタ - 起動時速度設定レジスタ ) × 2 )

    ※「ユニットのシリアルNo.が300000以上」かつ「ドライバがVer.3.10.0以上」の場合

    加減速時間設定レジスタの設定範囲は2~65,535です。
    2未満になる場合は2に、65,535を超える場合は65,535に丸められます。

    ※「ユニットのシリアルNo.が299999以下」または「ドライバがVer.3.01以下」の場合

    加減速時間設定レジスタの設定範囲は2~1,023です。
    2未満になる場合は2に、1,023を超える場合は1,023に丸められます。

  2. コントロールLSIに設定された値から再計算された値が実際の加減速時間になります。

    加減速時間 = ( 移動速度設定レジスタ - 起動時速度設定レジスタ ) × 加減速時間設定レジスタ × 2 / 4,915,200 × 1,000

計算例

設定項目
起動時速度レジスタ 33
移動速度レジスタ 6,666
加減速時間[msec] 500

コントロールLSIの設定値
500 / 1,000 × 4,915,200 / ( ( 6,666 - 33 ) × 2 ) = 185.255 ≒ 185

実際の加減速時間
( 6,666 - 33 ) × 185 × 2 / 4,915,200 × 1,000 ≒ 499[msec]